司法解剖の辛さ
事件性が疑われるご遺体を取り扱う場合、警察は検視を行います
しかし、殺人など重大事件の場合、司法解剖を行うことになります
その場合、大学病院など法医学の医師が在籍する病院で実施することになります
警察はその立ち会い、お手伝いをします
検視官という警察幹部も立ち会い、警察官だけで5人くらいは同席します
よって、ドラマのように医師1人だけになることはまずありません
解剖で何が大変かというと、もちろん見た目もそうなのですが、臭いが一番きついです
新鮮なご遺体であっても、大量の出血がありますので、解剖室中に血液の臭いが充満します
ご遺体が腐乱していた場合は筆舌に尽くしがたいものです
途中で退席する警察官も珍しくありません
そんな中、法医の医師は淡々と解剖していきます
警察官は親の死に目にも遇えない?
ドラマで、新垣さんはおばあちゃんの葬儀には出ないと宣言します
昔から親の死に目にも遇えないのが警察官と言われます
仕事を休んで身内の葬儀に出ることは、事件から逃げる、敵前逃亡という風潮がありました
風間は事件が終わったら葬儀に出ろと言いますが、途切れることなく発生するのが事件です
事件発生のタイミングを見ていては、いつまでたっても休めません
最近は働き方改革が進み、ちゃんと休めるようになりました
部下に休みを取らせるのが幹部の仕事になりましたので、風間の発言はパワハラになります
県を越えれば別の管轄
毒を盛られた助教授は、咄嗟に隣県で死ぬことを考えます
確かに、発生場所が他県であれば、他県の県警が依頼する法医の医師が解剖することになります
まさに藁をもつかむ思いだったのでしょう
ところで、犯罪でも交通違反でも、隣の都道府県に逃げれば警察は追ってこないと考える人もいるでしょう
その場合は県境は関係ありません
県境を越えても追跡しますし、ナンバーで手配をかけて他県のパトカーも応援に入ります
事故を起こして他者を巻き込む前に大人しく停止した方がよいでしょう
警察は医者の言いなりではない
警察には捜査権があります
色々な場面で医者や病院のお世話になるのですが、言わずもがな別の機関です
医師しか出来ない医療行為もあるので、低姿勢になりがちではあります
もちろん専門家である医師の判断を尊重しますが、参考意見に過ぎません
医師が検視は必要ないと判断する場面でも、警察の要請で検視を行うことはよくあることです
今回のラストはまさにそんな関係性を象徴していました
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